皆さんこんにちは。
事務長で日本歯科TC協会認定トリートメントコーディネーターの福島俊光です。
年も明け、気がつけばもう1月が終わろうとしています。
空気も乾燥してくるので、保湿をしないと肌がガサガサになってきてしまう方もらっしゃるのではないでしょうか。
原因が解っているトラブルは対処法がすぐ解るので対策ができますが、なぜか解らないけど肌がガサガサする、腫れてしまっている、かぶれてきてしまっている。
もしかしたらそれはお口の中にある金属がトリガーとなった金属アレルギーかもしれません。
そこで今回は、歯科と金属アレルギーについてお話させていただければと思います。

金属アレルギーって?
アレルギーって何?
アレルギーとは、本来であれば有害な病原体に対して排除しようとする免疫反応が過度に発症してしまい、組織の損傷・疾患を引き起こす事を言います。
そのなかでも金属アレルギーは日常的に使用しているアクセサリやベルトなど、金属部分に接することで腫れただりかぶれたりしてしまいます。
ま、金属を使用した染料で染めている衣類や金属を使用した化粧品など、気づかない所で金属アレルギーの反応が出てくることもあります。
金属アレルギーを起こしやすい素材は?
金属アレルギーを発症しやすい素材は様々ありますが、特に発症しやすいのは以下の3つです。
- パラジウム
- ニッケル
- 銅
逆に金属アレルギーを発症しにくい素材もあります。
- チタン
- レアメタル素材
- プラチナ
- ゴールド
歯科と金属アレルギーの関係は?
このように肌に触れることで発症する金属アレルギー。
一見歯科とは関係ないように思われますが、意外と関係しています。
それは銀歯です。
銀歯とは
銀歯は日本の歯科治療では保険適応の素材です。
安価に治療が可能のため、お口の中に銀歯が入っている方も多いかと思われます。
しかしこの銀歯、使われている素材は『銀』ではなく、『金銀パラジウム合金』なのです。
そう、金属アレルギーを発症しやすいと言われるパラジウムが使用されているのです。
その金銀パラジウム合金は錆びるとだんだん金属イオンが溶け出してしまい、その成分が身体へと蓄積されていってしまいます。
その蓄積した金属イオンと身体にあるタンパク質が組み合わさりアレルギー反応を引き起こしてしまいます。
また、溶け出した金属イオンが歯や歯茎に染み込んでしまい、メタルタトゥーと言って色がだんだん黒くなっていってしまいます。
銀歯を入れているのは日本だけ!?
日本では保険適応の治療のため、多くの方が入れているこの銀歯。
しかし先進国を見ていくと、銀歯を入れているのは日本だけで、国によっては禁忌とされている素材でもあります。
銀歯を入れることで訴えられる国もあるほどです。
しかし日本の歯科は「最低限の治療で噛めればいい」ところまでしか保険診療で認められていない現状です。
そのため、保険診療で治療をすると銀歯で治療をしないといけないのです。
金属アレルギーが出ないメタルフリー診療
歯科治療では金属の素材を使用しない治療があります。
その中でも新浦安ブライト歯科で行っている治療を紹介していきます。
保険適応
コンポジットレジン(CR)

複合プラスティック素材を使用した治療方法で、見た目も白く回数も1回で終わることが多いです。
しかし適応できる治療が限られており、前歯(前から3番目まで)の詰め物、臼歯(4番目から奥)の咬合面(噛む面だけ)の虫歯、隣接していない(隣り合っていない)歯の側面でしか使用することが出来ないです。
デメリットとしては、プラスティックを使用しているため、着色してしまったり、素材自体が割れてしまったりします。
自由診療
ハイブリッドセラミック

強化プラスティックにガラス製の陶器の粒子を混ぜて作成した素材です。
見た目は白く金属を使用していないですが、強化プラスティックを使用しているため、着色、割れやすいです。
オールセラミック(ジルコニア)

人工ダイヤモンドと言われるジルコニアを使用した素材です。
見た目は白く、人工ダイヤモンドの素材のため、e-MAXと呼ばれるガラス製の陶器よりも固く作られており、割れにくい素材です。
しかしe-MAXに比べると透過性が無いため、白さが際立ってしまいます。
新浦安ブライト歯科のオールセラミック治療は、こちらのジルコニアを採用しています。
インプラント

歯が無くなってしまった部位の骨に金属のネジ(インプラント)を入れ、1本の独立した歯を作る治療方法です。
こちらはメタルフリーではないですが、インプラントにはアレルギーが出にくい純チタンを使用しています。
新浦安ブライト歯科では取り扱いのない治療
これ以外にも新浦安ブライト歯科では取り扱いがありませんが、メタルフリーで治療できる方法があります。
CAD/CAM
こちらは保険適応の金属を使用していない白い被せものになります。
ただし使用できるのに条件があること、外れやすい割れやすい等の不具合が出てしまうため、新浦安ブライト歯科では取り扱いのない素材になります。
ダイレクトボンディング
こちらは自由診療になります。
臼歯の隣接面に使用できるコンポジットレジン(CR)で、保険診療で使用している素材にセラミック粒子を混ぜ込んだ素材で詰め物を詰めていきます。
しかし治療回数は少なく出来ますが治療時間が長くなること(通常の2倍)、割れやすいなどの不具合が出てしまうため、新浦安ブライト歯科での取り扱いはない治療方法になります。
まとめ
このように原因がわからないかぶれ等はもしかしたらお口の中に入っている金属が原因かもしれません。
銀歯を全て除去することで症状がなくなった症例もあります。
お口の中の金属が心配だなと思う方はぜひ新浦安ブライト歯科までご連絡いただければと思います。
スタッフ一同、笑顔でお待ちしております。
※新浦安ブライト歯科では現在ご予約が大変込み合っており、土日初診のご予約は3ヶ月待ちになっております。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承頂ますようお願いいたします。
皆さんこんにちは。
事務長で日本歯科TC協会認定トリートメントコーディネーターの福島俊光です。
トリートメントコーディネーターでカウンセリングをしていますと、沢山質問されることがあります。
今回はその中でも多い質問、歯科の保険診療についてお話させていただきます。

保険診療とは
保険診療とは、1961年に『国民皆保険制度』として施行され、国民全てに平等な医療が行き届くために定められた制度です。
平等な医療の為、行うことができる施術、道具、材料は厚生労働省が定めたものを使用しなくてはいけません。
負担額は?
年齢により患者様負担額が変わってきます。
- 6歳未満(義務教育就学前)の方は2割。
- 70歳未満の方は3割。
- 70歳から74歳の方は2割(現役並み所得者は3割)。
- 75歳以上の方は1割(現役並み所得者は3割)。
また受給券の使用により負担額がそれぞれ変わってきます。
自由診療との違いは?
自由診療とは厚生労働省が承認していない治療や薬などを使う診療です。
歯科での保険診療は「噛めればいい」というところまで保証してくれないので、本当に最善の治療を選択する場合の殆どがこの自由診療になってきます。
混合診療について
保険適応の保険診療と自由診療を併用することを混合診療と言います。
しかし今現在混合診療は国民皆保険制度では原則認められていません。
しかし、例外的に併用が認められている診療もあり、新浦安ブライト歯科では、こちらが対象になっています。
- 歯科の金合金等
- 金属床総義歯
- 小児う蝕指導管理
よくある質問
それではカウンセリングを行っている中でよくある質問を挙げていきたいと思います。

なんでクリーニングなのに検査をしないといけないの?
保険診療は治療を行う為の物です。
健康診断や美容(エステ)を保険診療で行うことはできません。
そのため、クリーニングというのは治療ではないので自由診療になってしまいます。
ではなぜ新浦安ブライト歯科ではクリーニングを保険診療で行えるのか。
それは、しっかり検査を行い、病的なものに対してスケーリングを行うことにより歯周病の治療を行っているため保険診療で行うことができます。
また保険診療のルールとして、3ヶ月空いてしまうと通ったことがある病院でも『初診』になってしまう為、再度検査が必要になっています。
なんでクリーニングで複数回かかるの?
保険診療は厚生労働省が認めた施術、道具、材料を使用しないといけません。
そのなかでも過剰診療を禁止されているため、段階を踏んで必要のある範囲でしか診療を行うことができません。
そのため、必要に応じて患者様には複数回お時間を頂いております。
しかし新浦安ブライト歯科は厚生労働省が認めた『かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所』の為、段階を踏むことで予防歯科(歯周病安定期治療)として1回の診療で終わらせることができます。
なんで一度に沢山の治療をしてくれないの?
保険診療では過剰診療を禁止しているため、しっかり段階を踏んで決められた範囲の中でしか診療を行うことができません。
また歯のかみ合わせは1ミリでもずれると全身に症状が出てしまいます。
髪の毛が口の中に入るだけでもかなり違和感を感じると思います。
そのため、かみ合わせの関係上同時に治療を行うことも難しい部分も発生してしまいます。
そのルールやかみ合わせの状況の中で治療を行っているので、どうしても回数がかかってしまいます。
なんで市の健診と治療を同じ日に行うことができないの?
市の健診は、市が負担をして行っている保険診療とは別の診療になります。
また健康診断を保険診療で行っては行けないルールになっています。
そのため、市の健診と保険診療を同日に行ってしまうと混合診療にあたってしまう為、別日での診療になってしまいます。
その際も、保険診療のルールに沿った検査を再度行ってから治療に入っていきます。
自由診療で根っこの治療をしたけど、なんで保険診療の被せものを入れられないの?
今現在新浦安ブライト歯科では、根っこの治療を自由診療で行っておりませんが、他院で根っこの治療を自由診療で10万円、被せものを10万円の合計20万円かかると言われて転院される方が多くいらっしゃいます。
保険制度上、保険診療と自由診療を同時に行う混合診療は認められておらず、保険の被せものを入れるためには保険制度のルールに沿った診療の流れを行うことで入れられる補綴物になります。
そのため、自由診療で進めた治療を保険診療で終わらせることは現在の保険制度では行うことができないため、自由診療の被せものを入れないといけません。
受付で保険証を提示した際にマスキングテープを外すよう言われたが、なんで外さないといけないの?
令和2年10月の保険診療法律改定により、被保険者記号・番号の告知を要求することを制限する『告知要求制限』がかけられました。
そのため、身分証明として保険証を提示する際にマスキングテープを使用し被保険者記号・番号をマスキングすることは正しいことです。
しかし対象になっているのは健康保険事業とそれに関連する事務以外のものに対してになっております。
歯科診療は健康保険事業の為、被保険者記号・番号の確認を行わないと保険診療を行うことができないため、マスキングテープを外すお願いをしております。
まとめ
ここに挙げたことは一部ですが、保険診療は定められたルール内で行っている診療になります。
制限が多いのですが、説明をせずに行っていると不満に繋がってしまいます。
新浦安ブライト歯科ではカウンセリングを重要視した歯科医院になっております。
気になることや解らないことがございましたら、スタッフまでご相談ください。
※新浦安ブライト歯科では現在ご予約が大変込み合っており、平日初診は1ヶ月待ち、土日初診は3ヶ月待ちになっております。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承頂ますようお願いいたします。
皆さんこんにちは。
事務長でトリートメントコーディネーターの福島俊光です。
以前のブログで歯磨きをしているのになんで虫歯になるの?というブログを書かせていただきましたが、今回は治療する際に使用する補綴物、詰め物・被せ物の種類についてお話させていただきたいと思います。
詰め物・被せものは虫歯を治すだけではなく、治療後の見た目の問題や二次カリエス(虫歯の再発)のリスク、物持ちの良さなどそれぞれ特徴があり、予防という観点でもかなり重要になってきます。
保険診療
保険診療での歯科治療は、使える歯材や方法が限られており、噛めればいいという所までしか保証してくれません。
その保険診療で使用できる歯材の紹介をしていきます。
CR(コンポジットレジン)

保険で使える白い詰め物です。
プラスティックの様な樹脂を使用した材料で、咬合面(咬む面)だけの虫歯、隣接面(歯と歯の隙間)以外の虫歯、前歯(前から3番目まで)の虫歯で使用することができます。
治療回数は1回で終わることが多いですが、プラスティックの様な樹脂を使用しているため、割れてしまうリスク、水分を吸収するため変色するリスクが出てきます。
また使用できる色も限られており、白くても少し見た目に違和感があると思います。
二次カリエス(虫歯の再発)のリスクも素材の性質上強度が弱いので、欠けた所から再発してしまうことがあります。
銀歯

型取りをした際に詰める詰め物、被せ物はこの銀歯になってきます。
型取りが必要な治療は、虫歯の大きさが大きい場合、隣接面の虫歯、被せ物の治療です。
素材はパラジウム合金で金、銀、銅、パラジウム、亜鉛、錫などが使われていて、海外の一部では使用禁止になっている素材です。
残念ながら日本で保険診療で治療する場合には使用しなくてはいけません。
見た目も銀で目立つ、かつ素材の性質上制度が低いため、二次カリエスのリスクは高いと言われています。
また金属アレルギーのリスクや静電気発生のリスク、銀イオンが溶け出して歯や歯茎が黒ずんでしまうなど保険で安く入れられると言うメリット以外で、メリットは見当たりません。
また最近ではパラジウムの値段が高騰していることもあり、銀歯の値段も上がっている傾向にあります。
レジン前装クラウン


前歯で適応される被せ物です。
パラジウム合金を使用した銀歯の前側だけにプラシティックの様な樹脂を貼り付けた被せ物です。
ぱっと見の見た目は白いのですが、透過性が少ないため、のっぺりとした白に見えてしまい、水分を吸収するため変色してしまいます。
また歯茎が下がってくると、歯と歯茎の間に金属が見えてきてしまいます。
アマルガム

新浦安ブライト歯科での治療では使用していない素材です。
水銀を多く含む素材で作られています。
有害なメチル水銀とは違った無機水銀ですが、水銀は低音で溶け出してしまうため、体内に蓄積し健康被害への危険性を指摘している人もいるため、今では保険診療から外れており使用することはほぼなくなってきています。
CAD/CAM冠

新浦安ブライト歯科での治療では今現在使用していない素材です。
口腔内スキャナーを使用し、その情報を元にコンピューターが設計、技工を行う白い被せ物です。
金属を使用していないメタフルリーであること、見た目が白いというメリットがありますが、素材が固めのプラスティックで割れやすく外れやすい、色に制限があるなどのデメリットがあります。
また、使用するためにも条件があり、小臼歯(4番目、5番目)、上下左右の全ての大臼歯(6番目、7番目)がしっかり残っている状態(根っこを分割したり、根っこを一部罰している場合は不可)で第一大臼歯(6番目)が適応されます。
また最近では前歯(前から3番目まで)が適応になっています。
ただ先程のデメリットが有るため、新浦安ブライト歯科では現在使用していない素材になります。
自由診療
保険診療とは違い、歯材や治療法に制限がないため、患者様の状態に適応した最適の治療方法を選択することができます。
ただ保険診療ではないため、負担額が10割になってしまいます。
オールセラミック(ジルコニア)

新浦安ブライト歯科でオールセラミックを入れる場合のケースの殆どはこのジルコニアになります。
人工ダイヤモンドを使用しており、「白い金属」と言われるように強度がかなり高いです。
見た目も白く透過性もあり自然で、精度も高いため二次カリエスのリスクは低くなっています。
また生体親和性が高いので、セットした後の違和感が銀歯に比べるとかなり少なくなっています。
オールセラミック(e-max)

ガラス製の陶材を使用した白い素材です。
見た目も白く、ジルコニアよりも透過性が高いため、カメレオン効果で周りの白の色に馴染んで見えます。
ただ陶器を使用しているため、強く噛んでしまう人や歯ぎしりをしてしまう人は割れてしまうリスクがあります。
精度は高いため、二次カリエスのリスクは低いです。
ハーフセラミック

素材が固めのプラスティック樹脂の中に、ガラス製の陶材の粉末を混ぜて作成した素材です。
CAD/CAM冠とは違いガラス製の陶材の粉末が入っているため、強度は上がりありますが、オールセラミックに比べると割れやすかったり、水分を吸収するため変色してしまうリスクがあります。
型取りやセット時のセメントも自由診療の歯材を使用できるため、精度は高く二次カリエスのリスクは低いです。
金歯(ゴールド・18K)

保険適応の銀歯とは違い、貴金属の金だけを使用した素材です。
生体親和性も非常に高いため、金属アレルギーもほぼ出ず、セットした時の違和感も少ないです。
また、歯に一番近い硬さで使えば使うほど馴染み、二次カリエスのリスクは詰め物・被せ物の中で一番低いです。
デメリットを上げると、見た目が金で目立ってしまう、静電気発生のリスクがある、金を使用しているため値段が上がってしまうところです。
メタルボンド

貴金属の上にガラス製の陶材を貼り付けた被せ物です。
一昔前まではセラミック治療と言うとこのメタルボンドが殆どでしたが、ジルコニアが進化した今現在では金属の高騰や歯と歯の隙間の金属が見えてしまうなどがあり、あまり使用されななっています。
ただ、かみ合わせが非常に強く、ジルコニアでも割れてしまうような症例では新浦安ブライト歯科でも使用していきます。
まとめ
この様に詰め物・被せ物の素材でも保険診療、自由診療でこれだけ種類があります。
新浦安ブライト歯科では、患者様の要望に合わせて素材を選択し、診療を行っていきます。
自分の治療にはどの素材が合うのか相談しながら治療を勧めていくことが可能です。
ただ一番は治療をしないことです。
虫歯を作らないためにも、普段の歯磨きや食生活を気をつけていきましょう。